公正競争規約

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公正競争規約ってなに?

公正競争規約とは

景品類の提供に関する医療機器業界の自主規制ルールです。

 医療機器は、私たちの生命や健康を守る医療を行うために必要不可欠な大切なものです。実際の医療現場で使用される医療機器の選択は、患者さん本人ではなく、医療機関の判断に委ねられており、その購入費用は患者さん本人と国民一人一人が負担する社会保険制度による診療報酬償還制度や税金などの公的資金によって賄われております。国民が購入費用を負担している医療機器の選択・購入が不当な景品類の提供によってゆがめられるようなことがあってはなりません。
 事業者と消費者の間で取引が行われる一般商品とは異なる、特異な環境で形成されてきた医療機器の取引慣行では、ともすれば、正常な商慣習の域を逸脱した不当な景品類の提供競争等の不公正な取引が生じる可能性が危惧されており、実際に不祥事が頻発しました。
 医療機器業界では、商慣習の改善に関する行政からの指導もあったことから、平成5 年ころから、不祥事の再発防止と商慣習改善のための自主的な取組が始まり、平成10 年11 月に「医療機器業における景品類の提供の制限に関する公正競争規約」(以下「公正競争規約」といいます。)が設定されました。この公正競争規約は、医療機器の取引の際の景品類提供の制限に関する業界の自主規制ルールです。

景品表示法に基づく、法的根拠のある自主規制ルール

 景品表示法第3 条に基づき、医療機関に対し、医療機器や医療用医薬品等の取引を不当に誘引手段としての不当な景品類の提供を防止するために、「医療用医薬品業、医療機器業及び衛生検査所業における景品類の提供に関する事項の制限」(平成9年公正取引委員会告示第54。以下「医療機器業等告示」といいます。)が設けられています。この医療機器業等告示は、医療機器を取り扱っているすべての事業者に適用されます。
 公正競争規約は、医療機器業等告示による不当な景品類の提供に関する規制を医療機器の取引の実態にマッチさせ、より効果的かつ的確に規制するために、景品表示法に基づき、内閣総理大臣から権限の委任を受けた消費者庁長官と公正取引委員会から認定を受けて設定されています。
 公正競争規約は、医療機器業界の自主規制ルールですが、このように、景品表示法に基づいて制定されていますから、法的根拠のあるルールです。この公正競争規約の適切な運用・管理を行うために、医療機器業公正取引協議会(以下「公取協」といいます。)が設けられております。
 国民の生命や健康の維持に欠かせない医療機器を、公正で自由な競争秩序の下に適正な価格で提供し、国民の皆さんにより良い医療サービスを安心して受けていただくことは、21 世紀の少子高齢化社会に向けた医療機器業界の社会的使命と考え、公正競争規約の普及と遵守に多くの企業が取り組んでおります。

公正競争規約のメリット

<メリット1> 企業のリスクマネジメント

 例えば、ひとりの営業担当者が、取引先の医療機関の医療担当者に対して、医療機器の取引に当たり、不当な景品類の提供を行ったことがマスコミなどに取り上げられたとします。その結果、当該企業は、社会的な非難にさらされるだけではなく、医療機関から、取引停止、入札への参加停止、購入契約の破棄などの措置を採られ、企業経営自体に大きな損失を受ける可能性があります。

<メリット2> 医療機関からの信頼が厚くなります。

 医療機関が望んでいるのは、良質で適正な価格での製品やサービスの提供です。公正競争規約の下、過大な景品類の提供などが行われなくなれば、よりよい製品を提供しようとする好ましい企業間競争が生まれ、医療関係者も安心して取引することができます。また、公正競争規約は法的根拠のあるルールですので、公取協に加入し、公正競争規約に基づいて企業活動を行っていることは、社会的信用を得ることにもつながります。

概要

 公正競争規約制度は、「公正競争規約」の目的を達成し、その実効をあげるために「公正競争規約施行規則」及び「同運用基準」の3 本柱で成り立っています。
 公正競争規約は第1 条から第12 条で構成されます。公正競争規約を補うために全6 条の施行規則が設けられています。
 また、公正競争規約第2 条、第3 条、第4 条、第5 条及び公正競争施行規則第5 条を円滑に運用するための運用基準があります。

【公正競争規約の概要】
第1 条 公正競争規約の目的
第2 条 「医療機器」、「事業者」、「医療機関等」、「景品類」の各定義
第3 条 景品類提供の制限の原則
第4 条 提供が制限される景品類の提供の例
第5 条 提供が制限されない景品類又は経済上の利益の提供の例
第6 条 医療機器製造業者の医療機器販売業者に対する景品類提供の制限
第7 条 公正取引協議会の設置とその事業内容
第8 条 参加事業者の協力義務
第9 条 違反に対する調査
第10 条 違反に対する措置
第11 条 違反に対する措置の決定
第12 条 施行規則の制定及び変更

公正競争規約を理解していただくためのポイント

[ポイント1]誰に対する景品類の提供が規制の対象になりますか。

「医療機関等」が対象になります。「医療機関等」とは次のものをいいます。

  • (1) 医療法に規定する病院及び診療所
  • (2) 介護保険法に規定する介護老人保健施設
  • (3) その他医療を行うもの
    (疾病の予防、検診などの業務を行う保健所、地方公共団体〔学校〕、健康保険組合等)
  • (4) 医療機関等に所属する
    医師、歯科医師、薬剤師、看護師、診療放射線技師、臨床工学技士等の医療担当者、役員、医療業務関係者(医療機器の選択・購入に関与する者)。

[ポイント2]「事業者」とは、次のものをいいます。

医療機器製造業者
医療機器販売業者
これらに準ずる者
(注)薬事法上の製造、製造販売、販売、賃貸、修理の各業者を含みます。

[ポイント3]「景品類」とは、次のものをいいます。

医療機関等に提供されるもので、次の3 要件をすべて満たす、 物品、金銭その他の「経済上の利益」

「3 要件」とは
「 事業者」が自己の供給する医療機器の取引に附随して顧客を誘引する手段として提供するもの

「物品、金銭その他の「経済上の利益」とは
物品及び土地、建物その他の工作物
金銭、金券、預金証書、当せん金附証票及び公社債、株券、商品券その他の有価証券
きょう応(映画、演劇、スポーツ、旅行その他の催物等への招待又は優待を含む)
便益、労務その他の役務

ただし、正常な商慣習に照らして
値引又は「アフターサービス」
例えば、保証期間内の取扱操作説明、保守点検・修理等)
医療機器に「附属」すると認められる経済上の利益
(例えば、機器の据付・設置・配線・稼動調整、保管容器等)は景品類に含まれません。

[ポイント4]「景品類提供の制限の原則」は次のとおりです。

事業者は、医療機関等に対し、医療機器の取引を不当に誘引する手段として、景品類を提供してはならない。

[ポイント5]提供が制限される例

医療機器の選択又は購入を誘引する手段として

  • (1)「 医療担当者」又は「医療業務関係者」(個人)に対し、提供する金品、旅行招待、きょう応、便益労務等
  • (2) 医療機関等(組織)に対し、無償で提供する医療機器、便益労務等

[ポイント6]提供が制限されない例

  • (1) 医療機器の適正使用又は緊急時対応のために必要な物品又は便益その他のサービスの提供
  • (2) 医療機器の医学情報、自社の取り扱う医療機器に関する資料、説明用資材の提供
  • (3) 試用医療機器の提供
  • (4) 市販後調査、治験その他調査・研究委託の報酬及び費用の支払
  • (5) 自社の取り扱う医療機器の講演会等に際し華美、過大にわたらない物品
    若しくはサービスの提供又は出席費用の負担

[ポイント7]少額の景品類の提供など

次のような経済上の利益の提供は、景品類に該当しても、規約に違反しません。

  • (1) 正常な商慣習に照らして適当と認められる範囲を超えない少額の景品類
  • (2) 自社の主催する親睦の会合に際して提供する社会通念上華美、過大にわたらない贈答、接待
  • (3) 慣例として行われる記念行事に際して提供する社会通念上華美、過大にわたらない贈答、接待

用語集


統一略称・用語 定義・内容



独占禁止法 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律
景品表示法 不当景品類及び不当表示防止法
医療機器業等告示 医療用医薬品業、医療機器業及び衛生検査所業における景品類の提供に関する事項の制限
公正競争規約(または規約) 医療機器業における景品類の提供の制限に関する公正競争規約



医療機器 薬事法で規定する医療機器であって、医療機関等において医療のために使用されるもの
製造業者 医療機器を製造又は輸入して販売することを業として、この規約に参加する者
販売業者 医療機器の販売を業とし、この規約に参加する者





医療関係団体 医療機関等の団体、医療担当者の団体、医療業務関係者の団体
施設を指す場合 医療機関 病院、診療所、介護老人保健施設の総称
医療機関等 病院、診療所、介護老人保健施設、その他医療を行うものの総称
従事者を指す場合 医師 医師(医師、歯科医師)の総称
医療担当者 医師、歯科医師、薬剤師、看護師、診療放射線技師、臨床検査技師、臨床工学技士、歯科技工士その他の医療担当者の総称
医療業務関係者 医療機関等の役員、従業員、その他当該医療機関等において医療機器の選択又は購入に関与する者
医療担当者等 医療担当者、医療業務関係者の総称
双方を指す場合 医療機関及び
医療担当者
施設と従事者の双方を指す場合。「医療機関等及び医療担当者等」と表現するケースもある。


公正取引協議会 医療機器業公正取引協議会